【石川県加賀市】廃墟マニア垂涎(すいぜん)?!加賀大観音は超怖いけど、魅力的だった!

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イシカワスポット

カズマです。今回は「廃墟マニアにはたまらない」といわれる名スポット・加賀大観音に行ってきました!

いま「廃墟」と書きましたが、じつは、現在も宗教法人によって運営されているお寺です。とはいえ、隣接するホテルがリアル廃墟+お寺の敷地内も参拝客がまったくいないという状況なので、けっこう怖かったのも事実です。

そこで今回は、内部の様子を写真つきでご紹介します!!

バブル期の一大レジャー施設

残雪が独特のノスタルジーを感じさせます

実はこのお寺、かつてはテーマパークでした。その名も「ユートピア加賀の郷」。バブル期真っ最中の1987年に生まれ、高さ73mの巨大観音像をランドマークとして、仏教をテーマとしたジオラマ、遊園地設備、プール、温泉、ホテルなどを備えていました。ぼくも、子どもの頃に両親に連れて行ってもらったことがあります。

オープン当初は年間50万人もの入場者数を数えましたが、徐々に減少し、1999年に閉園してしまいます。昨秋にUターン転職するまで長い間石川県を離れていたぼくは、その事実を忘れており、「でっかい観音さまがあったはず!見に行こう!」と軽い気持ちで足を運んだのでした…。

ホテルがマジで廃墟

冒頭でも書いたとおり、旧ユートピア加賀の郷の一部敷地は、現在も宗教法人が「加賀寺」として運営しています。問題なのは、敷地に行き着くまでのルートです。

「観音温泉ホテル」という今は閉業した建物があり、これがガチの廃墟なのです。通りに面する窓ガラスは割れて散乱し、内部にある机や椅子といったあらゆる物品も、まるで終末映画の舞台になりそうなほどめちゃくちゃです。

廃墟となっている加賀温泉ホテル
窓ガラスが散乱しています

この様子を見て、すぐにでも引き返すべきかとも思いましたが、わずかに好奇心が勝りました。人類は“怖いもの見たさ”があったからこそ進化してきたのだ――。そんなことを考えながら歩を進めたのです。

ちなみにYouTubeで「加賀温泉ホテル」「ユートピア加賀の郷」などと検索すれば、潜入動画がたくさん出てきます。興味があれば、見てみるとおもしろいかもしれません。

YouTubeにアップされている潜入映像です

入場料は500円

震えながらようやく行き着いたお寺の入口。受付におじさんが座って「中を見ていくなら500円」と案内してくれました。ちらりと境内を見ても、人っ子一人いませんが、ここまで来て引き返す理由はもはやありません。お金を支払って中に入りました。

境内。屋根が剥がれている建物もあります

まず目に付くのは巨大な観音像です。正確にはずっと手前からその姿が見えていたのですが、近くまで来るとやはり迫力が違います。「バブル期のテーマパークのシンボル」として造られたとはいえ、こうして目の当たりにすると、やはり、ありがたさというか尊さのような感情を抱きます。このまま仮に1000年ぐらい保存されれば、もしかしたら奈良の大仏のような存在として信仰を集めるかも(?!)しれません。

観音像を正面から。
下から見上げるとド迫力です

この観音像、内部にも入ることができます。足を踏み入れると、観光客と思しき人の署名が入った小さな観音さまが壁一面に所狭しと並んでいます。数えるのは不可能と思えるほどの圧倒的な数です。人間とは不思議なもので、スケールが大きければ大きいほど畏れを抱くものなんですね。

ちなみにこの観音像は展望台としての機能もあるはずなのですが、訪問した日は階段が使用禁止となっており上れませんでした。インターネットには「季節によって利用可能」という情報もありますが、よくわかりません。

594体の千手観音像

観音像とともにこの地の目玉スポットである「加賀三十三間堂」もまた、圧倒的なスケール感です。

通路の片側に594体の千手観音菩薩が整然と並び、反対側の壁にはそれらを写す巨大な鏡が貼られているので、両側から無数の千手観音像に見られているような感覚になり、思わず背筋が伸びます(残念ながら内部の写真撮影は禁止でした)。

堂内にはそのほか、お釈迦様が生まれてから亡くなるまでのストーリーを追いかけるジオラマもあります。これもまた、とにかくスケールがでかい。圧巻そのものです。

巨大ジオラマが並ぶ

世界一?!の大梵鐘

さらに境内には金色の梵鐘が置かれています。直径5m、高さ10m、重量350tもあるそう。案内板には、世界一の大きさと書かれています。鐘の下を見ると鬼たちが支えており、その表情は文字通り鬼気迫るものです。なお、通常のお寺の釣鐘のように撞木でつくことはできません。

スケールの大きいものが好きならおすすめ

境内をぐるり一周して、大きさと数の多さに圧倒され畏怖の心を刺激され続けました。帰りにふたたび観音温泉ホテルの横を通ったのですが、訪れたときのような恐怖を感じませんでした。なぜなら、境内のほうがよっぽど怖かったからです(笑)。それほど、迫力のある場所でした。

このお寺の由緒をたどれば「バブル期のテーマパーク」かもしれませんが、仏教の本質は心にあるはず。観音さまの数々に囲まれれば、自然を自分を省みる時間が生まれます。そういう意味でも良いスポットだと思うので、興味があれば一度訪れてみてくださいね。

写真コレクション

観音様
七福神像
五重塔が置かれた瑠璃光殿の入り口
休憩スペース。

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