こんにちは。関東から石川県に移住してきたカズマです。
突然ですがみなさん、獅子舞ってご存じですよね。お祭りでよく見かけるアレです。「日本古来の祭事」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、アジア圏を中心に各国で見られる文化なのです。
そんな世界中の獅子舞の獅子頭を見ることができるのが、石川県白山市の「パーク獅子吼」内にある「獅子ワールド館」です。地元・石川県の伝統的な獅子頭はもちろん、世界最大の獅子頭などが無料で、間近で見られるスポットです!小学生の自由研究の題材にもいいかもしれません!!
そもそも獅子舞って?
獅子舞の「獅子」とは、ずばり「ライオン」のこと。古代インドではライオンは霊獣とされ、ライオンをモチーフとした石彫刻(アショーカの獅子石柱など)が造られました。
霊獣としての獅子の概念は中国へと伝来します。5世紀中国の書物「洛陽伽藍記」には獅子舞の様子が記されているそうです。獅子舞はそこから朝鮮半島(百済)を経由し、6世紀頃、面をかぶって舞う「伎楽(ぎがく)」や仏教とともに伝来したという説があります。神とのコミュニケーションの手段として伝わった獅子舞は日本中に伝播し、各地区の風習などと結びついて、その地区固有の獅子舞として親しまれています。
いざ獅子ワールド館
そんな全国の、いや世界中の獅子舞を紹介しようと1996年4月に誕生したのが獅子吼高原の「獅子ワールド館」です。なんと入館料は無料。開館当初は大人400円、12年度からは200円だったそうですが、多くの人に来てほしいという思いから思い切って無料開放したそうです。
2階建てとなっており、1階部分は主におみやげグッズが並んでいます。奥にある階段から2階にのぼると、メインのミュージアムとなります。階段近くには、獅子頭を丸太から切り出し、作り上げていく過程をみることができるので、先に見ておくと理解が深まるかもしれません。
※ちなみに獅子吼の名の由来は、昔呼ばれていた「止宿(ししく)平山」という地名の当て字で、白山を開山した泰澄がこの地に泊まった(止宿)ことが由来だそうです。
めっちゃでかい夫婦獅子
最大の見どころはなんと言っても巨大な夫婦獅子です。作ったのは、石川県唯一の獅子頭専門工房・知田工房。画像ですと比較するものがないので分かりにくいかもしれませんが、雄の巍魁獅子が高さ2.4m、幅3.8m、奥行1.8m、重さ1.5t、雌の黄金獅子が高さ2.2m、幅3.8m、奥行2.9m、重さ1.5t。でかすぎます。日本一大きい木彫りの獅子頭と言われています。
加賀獅子は前田利家入場がきっかけ?
加賀地方で獅子舞は「加賀獅子」という名で知られており、獅子舞と木刀を持った剣士役がたたかう「獅子殺し」が演じられます。1583年(天正11年)、加賀前田初代・利家公が金沢城に入城した際に行われたお祝いの獅子舞が由来とされていますが、専門の方に聞いたところ、ややマユツバな話だそうです。
かわいい?!獅子も
中国、韓国、ネパール、インドネシアなど世界各国の獅子が並びます。姿形はまったく違いますが、それでもどことなく親戚っぽい感じが伝わってくるのがおもしろいです。
個人的なお気に入りは韓国の北青(ブクチョン)獅子。アニメのような表情がちょっと愛らしい感じで可愛いですね。
ゴンドラに乗って空を飛んでいる気分
獅子吼高原に来たら、獅子舞を見るだけじゃもったいない!ぜひゴンドラにも乗ってみてください。乗り場は獅子ワールド館の隣にあり、チケットを買って乗り込みます。
往復券710円(小人300円)、片道券500円(小人250円)。風が強い時は休止する場合があります。
高いところが苦手なぼくですが、好奇心が勝って乗り込むことにしました。この日もけっこう風が強くかなり揺れて怖い思いをしました。しかし景色の良さが、怖さを忘れさせてくれます。
ぐんぐん上昇して約5分。山頂に到着です。手取川が日本海に注ぐ加賀平野の絶景を見ることができます。この日も多くの観光客が景色を楽しんでいました。
山頂には公園が整備され、さまざまなアクティビティが楽しめます。食事が出来る獅子吼高原センターもあるのでゆっくりできそうです。
獅子ワールド館 時間 10:00~16:30 入館 無料 定休日 火曜(冬期は火・金曜) 駐車場 無料
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